銃剣道教本 高橋 華王【著】ベースボール・マガジン社 1993年7月10日 1

最寄りの店舗で直接購入した実用本です。

銃剣道の基本から応用までを多数の写真とイラストで解説

また、薙刀などの異種武道を併せて紹介した


「四海波静かにて国の治る御代なれや」……世の中が平和であることのありがたさが身にしみる。世界各地の大小の争いごとを目の当たりにして、平和こそ幸福の源であると信ずるものである。

今回、銃剣道の教本を出版するにいたった理由は、永い歴史のある銃剣道が一般に広く定着し普及していない状況から、なんとか誰にでも親しまれ、よろこばれるスポーツに変身出来ればと考えているからである。特に、学校体育、社会スポーツ、職場スポーツなどに脱皮することが出来たらと考える。こんな事をいうと如何にも小さい団体のように思われるので、いささか事例をあげてみよう。銃剣道は体育協会参加の公認団体であること、各都道府県連盟本部の翼下に組織されていること、会員数が38万から40万人もいることである。すばらしく統制のとれた団体である。

しかしこの銃剣道も、剣道、柔道、格闘技のように自由に論じられ、いろいろの立場で書かれた出版物はゼロに近い。これは全くおどろきである。剣道、柔道、空手などの本は限りなく出版されている。その内容は、技術面、精神面、健康、長寿、国防面、体力づくりなど多彩である。銃剣道にはそれにふさわしい本がない。連盟既定の枠を大きく逸脱していかぬかぎり自由に論じられてよいと思う。故東海大学松前重義総長はお会いするたびにそれを指摘された。故八田一郎銃剣道連盟会長・参議院議員もこれからは外国人もどんどん参加出来るスポーツに転進するのだと話されたことを思い出す。それらの意味から、今後、どしどし銃剣道、短剣道の本が自由の立場から出版されることがのぞましい。

矛は国を造り、剣は国を治め、棒は聖人の姿であることを思いおこして銃剣道の発展に貢献していきたい。連盟本部事務局長桑原正治範士九段、脇元保治範士八段並びに本部の諸先生、特に推薦文を賜った久保田茂会長と千葉県銃剣道連盟理事長前田孝論範士八段をはじめ御協力頂いた各界の諸先生方に厚く御礼申し上げる次第です。


ページの縁には発売からの長期保管年数（約３１年）による薄い日焼け跡が少し見られますが、中身のページは至って綺麗です。

極美品の状態かと思われます。 …